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2008年06月13日(金) 18時08分

エルメスで南インドの「定食」再現−サイト・スペシフィック作品披露銀座経済新聞

 メゾンエルメス(中央区銀座5、TEL 03-3569-3300)は6月11日から、8階のアートギャラリー「フォーラム」で「N.S.ハーシャ『レフトオーバーズ』」展を開催している。

 1969年インド生まれのN.S.ハーシャさんは、故郷である南インドのマイソールを拠点に世界的に活躍するアーティスト。絵画を出発点とし、美術館やギャラリーでのインスタレーションから特定の場所に関わるサイト・スペシフィックな作品までを手がける。

 同展では、約10年前から「食と人」の関係に着目するようになったというハーシャさんが、故郷・南インド特有の、バナナの葉の上に色とりどりに盛られたワンプレートの定食「ミールス」を無数の人々が食べる様子や、食後の葉の上が個々に異なる点に注目し、多くの人が集まって「ミールス」を食べた後の光景を、会場内に再現。

 ハーシャさんが日本の街で目にし「触発された」という、食品サンプルを使った展示は、カレー、ライス、バナナなどの食べ残しや席の様子から、「そこにいたであろう」人々の文化や生活習慣など千差万別な背景を浮き彫りにする。食品サンプルという日本の技術を使って南インドの日常的な食事を再現することで、「2つの文化の接触をもたらす結果になった」(エルメスジャポン)という。

 開催時間は、月曜〜土曜=11時〜20時(最終入場は19時30分)、日曜=11時〜19時(最終入場は18時30分)。9月15日まで(会期中、7月16日を除き無休)。

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