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2008年06月13日(金) 08時01分

加藤容疑者、携帯のめり込み凶行か!2月以降書き込み5千回…秋葉原無差別殺傷事件スポーツ報知

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された加藤智大容疑者(25)が、警視庁万世橋署捜査本部の調べに「携帯は生活の一部」と供述していることが12日、分かった。犯行予告など多くの書き込みをしたとされる携帯電話サイトの掲示板。“携帯中毒”を自認する容疑者は、今年2月以降だけでも約5000回という大量の書き込みをしていたと見られる。

 携帯サイトという仮想社会におぼれてしまった末の凶行だったのか。捜査本部の調べに対し、加藤容疑者は「携帯は生活の一部。その都度、記録してます」と供述したという。

 2月以降だけでも掲示板に約5000回、1日平均で数十回は「日記のように」書き込んでいた。「携帯なくなったら人生終わり」という記述もあり、勤務中や就寝時以外は、携帯電話を肌身から離さない生活を送っていたとみられる。しかし、その内容は後ろ向きなものばかりだった。

 離婚寸前の両親のことや恋人ができない悩みで自らを「負け犬」「不細工」などと卑下。会社で腹を立てたことなど日々の不平不満を短めの文章で書きなぐっていた。

 現実社会での孤独感を紛らわせるため、ネットの世界にのめり込み、事件当日の8日には「秋葉原で人を殺します」との題名で、自宅出発から実行までを実況中継するかのように計30回立て続けに書き込んでいた。捜査本部は、携帯中毒から犯行までに至った心理状態の解明を進めていく。

 一方で、犯行時の記憶は「署まで連行されたのは覚えている」と供述。トラックで通行人をはねた時点までの記憶はあったが、被害者を次々と刺した状況は「よく覚えていない」と話しているという。捜査本部は極度の興奮状態で記憶が断片的になっていたとみている。

 事件当日の昼前に秋葉原に到着していたが、現場の交差点を往復したり、付近をトラックで何度も走行したりしていたことも分かった。

 調べでは、加藤容疑者はトラックで秋葉原に到着後、現場近くの大型量販店でトイレを借りたと話している。その後、防犯カメラの記録などから交差点から約200メートル離れた昌平橋通りや約500メートル離れた神田淡路町付近を走行していたことが判明。その後、零時半ごろ、信号待ちの車を左側から追い越し交差点に突っ込んでいったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080613-00000076-sph-soci