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2008年06月12日(木) 11時31分

世界に広がるドキュメンタリー映画『1/4の奇跡〜本当のことだから』の魅力オーマイニュース

 石川県在住の養護教諭、山元加津子さんのドキュメンタリー映画『1/4の奇跡〜本当のことだから』が、現在、日本各地だけではなく、海外でも、自主上映されている。

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 監督は1本の映画を撮った経験もない2児の母、入江富美子さん。資金も人脈もないところから始め、いろんな人に協力を得ながら、2007年2月に初めての上映会を開催した。

 山元さんが映画の中で語る、養護学校で出会った子どもたちは、さまざまな障がいを持ちながらも、ありのままで生きることの素晴らしさや、誰もが大切な存在であるということをいろんな形で彼女に教えてくれる。

 障がい者をテーマにしたドキュメンタリーについて私はこれまで、「障がいを抱えながらもがんばって生きています」とか「体が不自由な人をもっといたわりましょう」というスタンスの作品が多いような気がしていた。だから、正直、このドキュメンタリーがここまで新たな視点をもたらすとは考えていなかった。

 自主上映会の広がりもものすごい勢いだ。わたしが参加した東京・中野区での上映会では、主催者であるHeart「B」ALLの竹内美貴さんがあいさつをしていたが、彼女もやはり観客としてこの作品を見て上映会を企画したと語っていた。

 さて、映画のタイトルにある「1/4の奇跡」とはいったい何なのか。

 ネタバレになるのではっきりとは書かないが、太古の昔は障害を持つ人が畏敬(いけい)の念を持ってあがめられたという過去や、遺伝子レベルの話から、大流行(だいりゅうこう)した病気で人類が全滅しなかったのは彼らが守られてきたという過去があるからだ、というところから「1/4の奇跡」という意味がひも解かれていく。

 現在、毎週全国各地で上映会が開かれている。「ありのままの自分やありのままの誰かを、そのまま受け入れられない」そんな人に、山元さんの姿をぜひ見て欲しいと思う。

(記者:みなみ 優)

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