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2008年06月12日(木) 00時00分

ノングレア(のんぐれあ)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 パソコン売り場に行くと、最近は光沢のあるツヤツヤした液晶モニタのものばかりが並んでいますなあ。

 しかし、液晶モニタ単体の売り場に行くと、ツヤのない画面が多くなってきますワン。これは照明、窓から差す光といった外光が、画面に映りこむのを防ぐ処理が施されているからです。この処理をノングレアと言います。グレア(glare)というのは「ギラギラ光る、まぶしい」というような意味で、「アンチグレア」とも呼ばれます。

 液晶モニタに行われるノングレア処理は表面に細かいデコボコを付けて光を散らすシリカコーティングという方法が一般的です。ノングレア液晶は目にかかる負担が少なく、疲れにくいと言われています。

 そのため、書類作成などのビジネスユース、ウェブ作成、作画、動画編集など、長い時間モニタを見つめ続けるような作業に向いていますワン。ただし、色の鮮やかさがイマイチです。ずいぶん改良されてはいますが、乱反射で映りこみを抑えるせいで、どうしても画面が白っぽく見えてしまうのです。この白っぽさを抑えたのが光沢液晶ですワン。こちらは乱反射加工がされていないので色鮮やか、特に黒が引き締まって見えてキレイです。動画や静止画を鑑賞するのにピッタリです。その代わり、画面への映りこみはありますし、ノングレアに比べると目が疲れやすいようです。

 現在、家庭用パソコンでは光沢液晶が主流になっていますが、ヘビーユーザーにはノングレア液晶愛好家が多いみたいですね。中には光沢とノングレアの両方を揃えて使い分けているツワモノも見かけますワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20080612nt09.htm