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2008年06月12日(木) 15時01分

<秋葉原殺傷>書き込み検知技術開発へ 総務省が予算要求毎日新聞

 総務省は東京・秋葉原の17人殺傷事件を受け、携帯電話やパソコンの掲示板に書き込まれた殺人予告などを自動的に検知し、警察へ110番通報する技術開発に乗り出す。加藤智大容疑者は犯行前「秋葉原で人を殺します」「秋葉原ついた」「時間です」などと掲示板に書き込んでいたが、これらの表現について「殺人予告」「予告現場」「犯行開始」などにあたるかをコンピューターが文脈から判断、抽出。プロバイダーや捜査機関と連携して、犯罪の未然防止に役立てる。

 総務省によると、加藤容疑者が書き込んだ「車でつっこんで、車が使えなくなったらナイフを使います」などの文章について「ナイフ」などの単語の意味から「危険な情報」として検出することは現在の技術でも可能。ただ、単語からの抽出では、該当する書き込みが多過ぎて分析しきれないため、文脈全体から危険な情報を発見、絞り込む技術の開発に取り組むことにした。

 新技術をプロバイダーが導入すると(1)ブログや掲示板に30分ごとに接続(2)自殺、学校襲撃などの危険語を検知(3)危険語の前後の文脈を分析、犯行予告かを判定(4)書き込み削除、警察へ通報−−の流れで犯行防止を図ることができるという。09年度予算の概算要求に盛り込み、11年度までの完成と早期の実用化を目指す。また、中小プロバイダーでも利用できるよう新技術は無料開放する方針。【川口雅浩】

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