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2008年06月12日(木) 12時01分

刃物事件:増加 今年5月末時点で29件 地場産業の関、困惑 /岐阜毎日新聞

 東京・秋葉原で8日起きた無差別殺傷事件では容疑者がダガーナイフで通行人を襲い、県内でも刃物を使った事件は増加傾向にある。
 県警によると、刃物を使った殺人や強盗などの重要犯罪は、06年は37件だったが、07年には39件、今年は5月末時点で29件と、徐々に増加している。
 銃刀法では、刃渡り15センチ以上の刀剣の所持禁止や刃渡り6センチ以上の刃物を理由なく携帯してはいけないと規定されている。また県条例は、バタフライナイフなど4種類のナイフを有害刃物に指定し、18歳未満への販売を禁止している。しかし、インターネットを使えば、これらの刃物は誰でも簡単に買うことができるのが現状だ。
 刃物づくりが地場産業の関市では困惑もある。県関刃物産業連合会の北村正敏会長(67)は「国内で販売を規制しても、インターネットなどで海外製の危険なナイフも簡単に手に入る。ナイフが悪いのではない」と話す。
 県警生活環境課は「刃物は日常で使う。生活に使うナイフを取り締まることはできない。流通量も把握できず、取り締まりが難しい。不審者を見かけたら注意を呼びかけるなど、地域での防犯を徹底するしか方法はない」と話している。【山田尚弘】

6月12日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080612-00000047-mailo-l21