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2008年06月12日(木) 11時53分

<秋葉原殺傷>歩行者天国 当面中止期間は未定 千代田区毎日新聞

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件を受け、地元の千代田区は12日、町会や商店街の意見を踏まえ、日曜・祝日に実施してきた歩行者天国を当面中止することを決めた。午後に警視庁万世橋署に方針を伝え、都公安委員会が13日に最終判断する。地元の意見が尊重される可能性が強く、独自の若者文化の情報を発信してきた「アキバ」の顔が変わりそうだ。

 千代田区は12日午前、幹部会議を開催。これまで町会や商店街などから聞いた歩行者天国に関する意見を集約した。その結果、「短絡的に事件と結び付けるべきでない」との意見があった半面、「秋葉原のイメージを悪化させている」「模倣犯が出たら怖い」といった不安の声が強いことが分かった。中止期間などは具体的に決めておらず、再開については再度協議する。

 中止か存続かを巡る議論は区や住民、商店街、警察などの代表者が事件直後から続けてきた。地元の外神田1丁目万世橋町会会長の奥山治夫さん(61)は「痛ましい事件があったのに、このままやってよいのか。当面は自粛してもらいたいというのが住民の大勢」と話した。一方、秋葉原電気街振興会会長の小野一志さんは「次回の中止はやむを得ないが、人がたくさん集まってくるのが秋葉原の魅力」と、廃止には反対の考えを示した。

 秋葉原の歩行者天国は1973年から始まり、現在は、事件があった道幅約30メートルの「中央通り」の800メートルが対象。多い時には8000人の人出がある。【樋岡徹也、前谷宏】

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