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2008年06月11日(水) 08時01分

秋葉原無差別殺傷 頭悩ます各地ホコ天、集客か安全第一か産経新聞

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件は、多くの人でにぎわう歩行者天国が“標的”となった。大勢の人を集める一方で、不審者を排除するのは難しい。実際、秋葉原では中止を求める声も出始めている。集客か安全か。首都圏で歩行者天国を実施する各商店街にも動揺が広がっている。

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 東京・新宿で歩行者天国を行う新宿大通商店街振興組合は「今回の事件は特異。歩行者天国は町の活性化に大切」と継続する方針だ。同組合では昨年10月から通りに警備員を配置、防犯カメラを30台以上設置して安全対策に努めてきた。今回の事件を受け、週内にも区役所や警察を交えた話し合いを行う予定で「警備強化など今後の方針を検討したい」と話す。

 「今回のような事件は手の打ちようがない」と言うのは歩行者天国を実施している東京・銀座の中央通りの銀座通連合会。同会は入り口に車の進入を防ぐバリケードを作り、警備員が常時パトロールをするなど「やれるだけのことはやっている」と話す。

 東京都江東区の高橋商店街振興組合の丁嵐正明理事長も「入ってくる不審者への対応はお手上げ状態」と頭を抱える。

 千葉県柏市の柏駅前通り商店街の小柳満雄理事長も、秋葉原の惨劇を「想定すらしなかった恐ろしい事件」と話す。同商店街でも、車が進入できないようバリケードを築いているが、現時点で警備強化などは考えていないという。12日に理事会を開き、今後の対応を協議するという。

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