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2008年06月11日(水) 14時30分

「歩行者天国、始まるのを待った」と供述…秋葉原殺傷読売新聞

 東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が、「歩行者天国が正午に始まるのを待って、トラックで突っ込んだ」と供述していることがわかった。

 事件は午後0時半ごろ発生しているが、その約45分前に現場に到着し、付近で時間をつぶしていたという。

 警視庁では、5年ほど前から秋葉原に通い、周辺の事情に詳しい加藤容疑者が、歩行者天国の雑踏に狙いを定め、綿密な犯行計画を立てていたとみて調べている。

 加藤容疑者が犯行予告を書き込んだと供述している携帯サイトの掲示板によると、加藤容疑者は今月8日午前7時ごろ、静岡県裾野市の自宅を出発。

 沼津駅前のレンタカー店でトラックを借りて、秋葉原付近に到着したのは午前11時45分で、正午からの歩行者天国が始まる直前だった。

 同級生らの話によると、加藤容疑者は2003年夏以降、ゲームソフトなどを購入するため、秋葉原を頻繁に訪れており、加藤容疑者自身も「歩行者天国が正午に始まるのを知っていた」と供述している。

 その上で「早く着いたので、(現場から約100メートル離れた)ディスカウントストアに立ち寄ったり、路上駐車をしたりして時間をつぶしていた」と話しているという。

 掲示板には、午後0時10分ごろ、「時間です」という書き込みがあり、約20分後にトラックが交差点に突っ込んでいることから、同庁では、歩行者天国のスタートに合わせた犯行だったとみている。

 また、加藤容疑者は「交差点は赤信号だったと思う」とも話しており、同庁の現場検証の結果、交差点付近にブレーキを踏んだ跡がなかったことがわかった。

 死亡した7人のうち3人がトラックにはねられたことが死因と判明しており、同庁では、加藤容疑者が強い殺意を抱いて、ためらうことなく交差点の人込みに突っ込んだとみている。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00495.htm