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2008年06月11日(水) 09時15分

加藤容疑者、事件直前に友人へナイフ譲る…携帯データは消去読売新聞

 東京・秋葉原で17人が死傷した無差別殺傷事件で、警視庁に殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が事件直前、福井市内で購入したナイフのうち1本を、愛用のゲームソフトと一緒に友人に譲渡していたことが警視庁の調べで分かった。

 自分の携帯電話の全データを犯行直前に消去していたことも判明。同庁では、加藤容疑者が身辺整理をしたうえで実行したとみている。

 逮捕直後、加藤容疑者は「購入したのは5本」としていたが、その後「6本購入したが、うち1本は、8日午前8時ごろ、派遣先で親しかった同僚に、ゲームソフトなどと一緒に段ボール箱に詰めて譲った」と供述した。

 友人に譲った理由について、加藤容疑者は「ゲーム好きの同僚にナイフとともに渡せば、喜ぶと思った」と話しているという。同僚は報道で事件を知り、「怖くなって捨てた」としている。

 さらに加藤容疑者は、事件の約20分前の8日午後0時10分ごろまで、掲示板に書き込みを続けていた携帯電話について、「電話帳や通話履歴、電子メールの送受信履歴などのデータをすべて消した」と供述。自宅マンションの部屋も、きれいに片づけられていたという。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080611-OYT1T00223.htm