2008年06月10日(火) 08時01分

秋葉原無差別殺傷　携帯サイト掲示板に不敵な予告　犯行２０分前「時間です」（産経新聞）

　東京・秋葉原の無差別殺傷事件当日の８日早朝から正午すぎにかけ、携帯電話サイトの掲示板に「秋葉原で人を殺します」など、事件の予告ととれる書き込みがされていたことが９日、分かった。加藤智大容疑者（２５）は書き込みを認める供述をしており、警視庁が調べている。

　書き込みは８日午前５時２１分に「秋葉原で人を殺します　車でつっこんで、車が使えなくなったらナイフを使います」との内容でスタート。「途中で捕まるのが一番しょぼいパターンかな」などと続き、午前６時３１分に「時間だ　出かけよう」。　

　午前１１時４５分には「秋葉原ついた」。午前１１時４５分に「今日は歩行者天国の日だよね？」などとこまめに書き込まれ、事件発生約２０分前の午後０時１０分の「時間です」で、いったん中断している。

　事件がテレビなどで速報されたことを受け、午後１時過ぎから、ほかの利用者からとみられる「今　ニュースで秋葉原で警察官刺したって」「マジか？」「まさか…ガチ？」といった驚きの書き込みが相次いだ。

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　■下見？前日にもアキバ

　東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された加藤智大容疑者（２５）が犯行前日の７日にも、秋葉原の電気街を訪れていたことが９日、警視庁万世橋署捜査本部の調べで分かった。中古コンピューターソフトを売って犯行資金を捻出（ねんしゅつ）、さらに歩行者天国の通行量を調べるなど下見したとみられる。

　加藤容疑者は「仕事はやめた」と供述しているほか、携帯電話のメール履歴を犯行直前に消去していたことも判明。捜査本部は証拠隠滅や身辺整理を図った可能性もあるとみている。

　調べでは、加藤容疑者は犯行前日の７日午前８時ごろ、静岡県裾野市を出発、在来線と新幹線を乗り継ぐなどし、午前１０時ごろに秋葉原に到着したという。その後、質店などでソフトを売却、午後１時半すぎに同じ経路を引き返す形で帰宅したとみられる。

　捜査本部はレンタカー代や高速代などの犯行資金を捻出したほか、歩行者天国の通行量や、侵入経路の確認など下見をしていたとみている。加藤容疑者は「前日に秋葉原に行った」と供述し、一連の行動については「サイトに書き込んだ」と話しているという。

　掲示板には、出発直前に「最低６万円ほしい」と目標を掲げ、同様の時間帯に裾野市を出発、秋葉原に着くまでの詳細が書かれていた。また「買い取りに３２０００（円）はなめているだろ」「定価より高く売れるソフトもあった　さすが秋葉原」と換金に一喜一憂する様子も記されていた。

　一方、捜査本部が押収した加藤容疑者の携帯電話は、電話帳やメールをやりとりした履歴など、すべてのデータが消去されていたという。捜査本部は最後に掲示板に「時間です」と書き込んだ後、犯行までの２０分間で消去して証拠隠滅を図ったとみている。

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