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2008年06月10日(火) 15時41分

ヤミ金の損害額は「返済した全額」 最高裁初判断産経新聞

 ヤミ金被害者がヤミ金に賠償請求をした場合に認められる財産的損害は、返済した「全額」か、それとも全額から借りた分(元金)を引いた「差額」かが争われた訴訟の上告審判決が10日、最高裁第3小法廷であった。那須弘平裁判長は、賠償額を「全額」とする初判断を示した。その上で、ヤミ金側に差額分の支払いを命じた2審高松高裁判決を破棄し、賠償額算定のため、審理を同高裁に差し戻した。この争点は、高裁段階で「全額説」と「差額説」に別れていたが、全額説が確定した。
 指定暴力団山口組旧五菱会のヤミ金事件に絡み、「ヤミ金に異常な高金利を取られて被害を受けた」として、四国に住む11人が、旧五菱会幹部で“ヤミ金の帝王”といわれた梶山進受刑者(58)に賠償を求めたていた。

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