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2008年06月09日(月) 12時17分

血だまりの歩道、ワシントン・ポストは「紛争地帯のよう…」読売新聞

 秋葉原で8日に起きた無差別殺傷事件は、「電気製品や漫画本、コンピューターゲーム、オタク仲間を求めて、世界から人が集まるアキハバラ」(米ワシントン・ポスト紙=電子版)での凶悪な事件だけに世界のメディアがトップ級で報じた。

 英紙ザ・タイムズ(電子版)は、「日本国内や世界中から毎年、数百万人が秋葉原の超ハイテク通りに押し寄せる」と紹介し、現場取材を織り交ぜながら、犯行の様子や騒然とした雰囲気を詳報した。ワシントン・ポストは「血だまりと歩道の上に散らばった靴で、紛争地帯のように見えた」と伝えた。

 英BBCテレビは、事件発生が、2001年に大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)で起きた児童殺傷事件と同じ日だった点に触れた上で、日本で以前はほとんど見られなかったナイフによる凶悪事件が最近増加している現状を指摘した。

 仏国営テレビ・フランス3は、8日夜の定時ニュースの国際ニュースでトップ級の扱いで報道。現場から伝えた記者は「安全な中で暮らす日本全体を揺さぶっている」とコメントした。

 独DPA通信は、日本は国際比較で凶悪事件が少ないが、ここ数年はナイフを使った事件が増えていると指摘。3月に茨城県で24歳の男が通行人を殺傷する事件が起きたばかりだとして、「相次ぐ無差別殺人は日本人に衝撃を与えた」と分析した。

 9日付の中国紙「北京晨報」は、事件を1面で現場写真とともに報じた。

 国営新華社通信は8日午後、発生から間もなく速報。その後も、死傷者数の変化など続報を伝え続けた。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00186.htm