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2008年06月09日(月) 11時21分

電気街から「アキバ系」発信地へ…治安悪化の側面も顕在化読売新聞

 秋葉原は、戦後の闇市から出発し、ラジオ、家電、パソコンと主力商品を替えながら電気街として発展した。

 1990年代からはゲームやアニメ関連の専門店も増え始めて、「オタク」と呼ばれる若者たちが集まるようになり、「アキバ系」と呼ばれる流行・文化の発信地としても知られる。

 茨城県の筑波研究学園都市と秋葉原を結ぶ「つくばエクスプレス」が2005年8月に開業すると、駅前の再開発も重なり集客力がアップ。2006年度にJR秋葉原駅から乗車した人の数は1日平均約20万人で、01年度の約13万7000人から大幅に増えている。

 近年は東京の名所として世界的にも名が知られ、アジアや欧米から訪れる観光客を対象にした免税店も増加している。

 こうした街の発展の影で治安の悪化が問題化。DVDやゲームソフトの万引き、買い物客から金品を奪い取る「オタク狩り」などの犯罪も目立ち始めた。「護身用」として刃物を所持する若者が銃刀法違反などで摘発される事例も増えている。

 また、今年4月には歩行者天国で下着を見せるなど過激なパフォーマンスをした女性が逮捕される騒動もあった。こうした「無法地帯化」を危ぶむ地元の有志がパトロール隊を結成するなどの動きも出ている。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080608-2810266/news/20080609-OYT1T00121.htm