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2008年06月09日(月) 13時37分

クリーンな中国を目指す NGOが増加中COURRiER Japon + hitomedia

中国政府の、再生可能エネルギーや環境汚染軽減への関心は高まりつつあるが、中国の環境保護運動は苦戦を強いられている。中央政府は耳触りのよい政策を数多く打ち出しているが、必ずしもすべてを実行しているわけではない。市民活動家が講演会を開ける場所は皆無に近く、情報の入手は困難なうえに、企業への法の縛りは相変わらず甘い。とはいえ、中国もNGOが積極的に環境問題に取り組む時代に入っている。
中国でNGOが合法的に活動できるようになったのは1998年のこと。2002年時点ではわずか50団体だったが、その後5年で3000近くにまで増加。政府や民間からの寄付といった安定した資金的背景を持たないケースが多く、税制優遇すらないが、米国など外国のNGOと提携したり、資金調達の拠点を外国に置いたりと、それぞれに工夫して懸命に活動している。
著名な環境保護活動家の馬軍(マジュン)は「米国では、環境問題の80%が裁判で解決されるようですが、中国では環境問題を他の国のような方法で解決することは不可能です」と語る。中国では、民事訴訟制度が未成熟なうえ、公害源である企業が地方官僚と癒着していることも珍しくなく、そうでなくとも官僚が高額納税者に制裁措置を加えることは困難なのだ。
とはいえ、いまや中国の人々の地球温暖化や環境破壊に対する関心は米国よりもずっと高い。07年には中国人の70%が、“世界にとって最大の脅威”は環境汚染や環境問題だと答えたが、同じ回答をした米国民は3分の1強に過ぎなかったのだ。

マザー・ジョーンズ(USA)より。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080609-00000000-cou-int