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2008年06月08日(日) 17時01分

振り込め詐欺:「還付金」タイプ急増、要注意! 県警、金融機関に協力求める /茨城毎日新聞

 ◇県内では昨年21件、今年5カ月で42件も
 振り込め詐欺が依然、猛威をふるっている。5月末までの今年の県内の被害は昨年同期より21件多い175件。被害総額こそ前年同期比約1400万円減の約2億4300万円だが、次々に新たな手口も登場し、収束する様子が見られない。【清野崇宏、写真も】
 ■窓口から直接
 県警は県内八つの金融機関の担当者らを集めて6日、「被害防止緊急会議」を開いた。県警幹部は「一時、沈静化していた振り込め詐欺がまた急増している」と危機感をあらわにした。
 先月30日に那珂市の女性(66)が400万円▽今月4日には、古河市の女性(58)が420万円を金融機関の窓口から振り込んでしまう事件が起きたばかりだ。それだけに、県警は会議の中で金融機関に対し「窓口での声掛けの徹底」「不審な口座開設などがあった場合の通報」「年金支給日の警戒強化」など協力を要請した。
 ■まず落ち着いて
 県警によると、今年に入って特に目立つのが「還付金詐欺」と呼ばれるタイプの被害だ。「税金の還付金がある」などと巧みに金融機関の現金自動受払機(ATM)に誘い出す。被害者が言われた通りにそこから電話をすると、ATMの操作を指示され、気付かないうちに逆に自分のカードから相手の口座に現金を振り込まされているというものだ。県内では昨年1年間で21件だったが、今年は5月末までに既に42件発生している。
 詐欺事件の捜査をつかさどる捜査2課は、還付金詐欺について「落ち着いて考えれば、自分のカードとボタン操作だけで口座残高を増やせるような機能があるはずがない」と話す。
 家族や親族をかたるオレオレ詐欺は「大半が初めに『携帯電話の番号を変えた』と連絡してくる。安易に信用せず、いつもの番号に一度かければ、すぐにうそとわかる」と冷静な対処を呼びかける。

6月8日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080608-00000086-mailo-l08