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2008年06月08日(日) 22時18分

秋葉原通り魔、別の刃物も所持 過去30年で最悪の被害か産経新聞

 東京・秋葉原の電気街で8日午後、赤信号を無視して突っ込んできたトラックに横断者がはねられ、降りてきた運転手に通行人がサバイバルナイフで次々と刺された事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された加藤智大容疑者(25)が、犯行に使われたナイフのほかに、もう1本別の刃物を所持していたことが、警視庁捜査1課と万世橋署の調べで分かった。

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 捜査1課は目撃者などから聴取。通り魔事件としては過去30年で最悪の被害とみられており、一連の犯行の詳細を調べている。

 これまでの調べでは、加藤容疑者は8日午後0時半ごろ、東京都千代田区外神田の交差点で、横断者3人程度をはねた後、10メートル走行して停車。車から降り、刃渡り約13センチのサバイバルナイフを振り回しながら交差点に戻り、歩行者天国で交通整理などにあたっていた男性警察官を刺した。警察官は制止しようとして刺されたとみられる。

 さらに近くの買い物客らを次々と刺しながら、歩行者天国を逃走したが、騒ぎを聞きつけた近くの交番の警察官ら3人が路地に追い込んで拳銃を構えるなどして刃物を捨てるように指示し、取り押さえたという。

 加藤容疑者はレンタカーを借り、住んでいた静岡県裾野市を8日朝に出発して秋葉原にやってきたと説明。「生活に疲れ、世の中がいやになった。人を殺すために秋葉原に来た。誰でもよかった」などと供述している。

 関係者によると、加藤容疑者は昨年11月に製造業派遣大手の日研総業に登録、静岡県内の自動車部品工場に派遣され働いていたという。

 事件では17人がけがを負って搬送され、うち北区浮間の武藤舞さん(21)ら男女7人が死亡した。

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