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2008年06月06日(金) 15時07分

「銀で消臭・除菌」効果なし 小林製薬に排除命令へ朝日新聞

 製薬大手の小林製薬(大阪市中央区)が、「銀で消臭・除菌する」とうたって販売していた製品に実際の効果がないとして、公正取引委員会は景品表示法違反(優良誤認)で、近く排除命令を出す方針を固めた。同社は銀の効果がなかったことを認め、商品の回収を進めている。

 関係者によると、小林製薬は「銀の消臭元」や「銀のブルーレットおくだけ」など15製品について、銀イオンを配合したことによって消臭や除菌の効果が高まるかのように表示していた。しかし、実際には含有量が少ないことから、十分な効果が認められない商品があったという。

 該当商品の販売数は計2463万個。同社は2月から自主回収を始め、これまでに購入客約1万4千人に返金の手続きをとった。その後の販売商品は銀の効果を強調しない表示に改めている。

 小林製薬広報部は「商品自体に消臭・除菌の効果はあったと考えているが、銀だけで効果を生むと消費者に誤解を与えかねない表示があったことは反省している」と話す。同社は1886(明治19)年創業。08年3月期の連結売上高は2千億円を超える。

 公取委は昨年11月にも、銀の効果をうたった商品を販売したアース製薬(東京)に排除命令を出している。(中島耕太郎、高田英)

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