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2008年06月06日(金) 21時15分

警察手帳奪取 組員ら4人を強盗傷害容疑で逮捕状請求毎日新聞

 福岡県筑紫野市で県警の警察官2人が4人組に襲撃され、警察手帳を奪われた事件で、県警は6日深夜、指定暴力団道仁会系福田組(福岡県久留米市)とみられる組員ら4人について強盗傷害容疑で逮捕状を請求した。4人はこの日県警筑紫野署に出頭し、警察手帳の記章部分だけを所持していた。事件時に警察官に突きつけた拳銃は持っておらず、県警は発見に全力を挙げている。

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 県警は当初、公務執行妨害容疑の適用も検討したが、4人は調べに対し「警官と分からなかった」と供述しているという。このため強盗傷害容疑のみで逮捕状を請求した。

 調べでは、4人は組員が3人、組関係者が1人とみられる。午後1時ごろ出頭し、応対した署員に「自分たちが(襲撃)事件にかかわった」と申告したという。警察手帳の記章以外の本体部分や、事件に使った鉄パイプについては「捨てた」と供述し、逃走に使った車は「ある場所に隠した」と話している。県警は事件に使われた物証の収集に全力を挙げ、裏付けを進めている。

 調べなどでは4人は5日午前3時15分ごろ、筑紫野市内の駐車場で、シンナー密売事件の内偵捜査中だった少年課の警部補(47)と巡査部長(31)を鉄パイプで殴るなどして負傷させた上、警部補の警察手帳を奪った疑いが持たれている。

 警察官2人は捜査対象の車両を見つけ、車内を確認しようとしたところ、近くに停車中の別の車から降りてきた4人に拳銃を突きつけられて「どこの組の者か」と言われ、襲撃された。県警は、警察官2人を対立する指定暴力団九州誠道会の関係者と勘違いしたとみて、4人を追及している。

 事件後、4人は車2台に分乗して逃走した。県警は上部組織の道仁会本部事務所や、福田組などの関係先11カ所を家宅捜索。シンナー入りのペットボトルなどを押収した。密売事件の実態を解明するとともに襲撃事件との関連も調べている。

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