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2008年06月05日(木) 12時01分

JR、高速バス「乗り放題きっぷ」で日本半周!?オーマイニュース

 全国のJRで使える「乗り放題切符」というと、「青春18切符」が有名だが、今年、JRで使える新作の全国の「乗り放題切符」が登場している。

 が、今回の対象は鉄道ではない。なんと、高速バスの乗り放題チケットなのだ。

 5月1日から発売になった高速バス「乗り放題きっぷ」は、6月25日まで、限定2000枚が発売される。価格は2万円。JRの窓口やインターネットで発売されている。

 利用できる期間は6月1日〜6月30日までの1カ月間のうち、連続する6日間。ただし、6日目に夜行バスを利用する場合は、7日目の朝まで利用できるそうだ。

 最近は、高速バスの低価格競争が起こっている。JRを代表する高速バスの多くが横3列シート、トイレ完備で価格は横並びであったが、ウィラートラベルの高速バスは、横4列シート、トイレなしの高速バスを投入。従来の3分の2〜半額の値段で移動ができるようになった。

 例えば、東京〜広島間の場合、JRや提携する高速バスでは片道1万230円だが、ウィラートラベルの場合、6800円前後だ(ウィラートラベルの高速バスの場合、シートの上質さ、混雑具合で値段が多少異なってくる)。

 JRの高速バス「乗り放題きっぷ」発売の背景には、こういった事情もあるかもしれない。しかし、世の中には鉄道マニア、略して「鉄ヲタ」がいるように「バスヲタ」もいる。そして彼らにはJRと提携会社が運行する高速バスが人気だ。

 また、純粋に移動手段としてバスを好む人もいる。高速バスのほとんどは、夜出発、朝到着で、運航中は車内の明かりが消される。つまり「寝てれば目的地に着く」のだ。

 多くの客がそれぞれしゃべったり、笑ったり、騒いだりする飛行機や新幹線などの移動手段とは違い、すべての客が静寂に包まれる高速バスは、バスのシートで寝ることが苦にならない人にとっては、非常に便利で快適な移動手段だ。

 高速バス「乗り放題きっぷ」の公式ページでは、日本全国のさまざまな地域でこのチケットをフル活用した旅行のプランが提示してある。

 例えば、東京出発プランは、

 「1日目夜出発、翌朝青森に到着、1日観光→3日目の夜に出発、4日目の朝、東京に帰り、その日の夜には富山に出発→翌日は富山に滞在し、6日目夜に大阪に出発→大阪では9時間程度の時間があるので、夕食などを取り、夜に出発→7日目の早朝に東京に帰る」

 となっている。非常にタイトなスケジュールだが、旅が好きな人ならこのプランを見るだけでワクワクしてくるだろう。

 また、切符にはアンケートハガキが付いており、応募者全員に記念品がプレゼントされる。記念品が何であるかはまだ不明だが、これを聞いただけでも「バスヲタ」は乗りたくなるハズだ。

 「青春18切符」が多くの「鉄ヲタ」に支持されるように、この高速バス「乗り放題きっぷ」も多くの「バスヲタ」にとって大きな楽しみになるだろう。

 この切符、現時点では「バスヲタ」には非常に人気のようだが、発売状況はわからない。今後の発売予定もわからない。
だが、新しい「全国規模の乗り放題格安切符」が登場したことは、旅行や移動手段の幅が広がった事として、誰にとっても純粋にうれしい出来事であることは間違いない。

(記者:神田 もつら)

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