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2008年06月05日(木) 11時55分

知られざる深夜の車両輸送に密着!オーマイニュース

 秋葉原〜つくば間 58.3キロを約45分で結ぶ「つくばエクスプレス」を運営する首都圏新都市鉄道では、秋のダイヤ改正に向け、開業以来初めての増備車両であるTX- 2000系(交直流車)の4編成を増備することなった。うち、2編成12両が完成し、このほど輸送された。

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 5 月31日、山口県下松市にある日立製作所で完成された車両は、JR貨物により山陽本線、東海道本線、武蔵野線、常磐線を経て、約3日間かけて茨城県土浦へ輸送された。その際、JR貨物の電気機関車には、つくばエクスプレス(TX)のロゴをあしらったヘッドマークが掲出され、沿線では、多くのファンがカメラを構えた。

 4日午前1時、JR土浦駅より、つくばみらい市にあるつくばエクスプレスのTX総合基地まで約32キロを2時間ほどかけて、トレーラーでの輸送が行われた。このトレーラー輸送は、車体と台車を分離し、3両ずつ行うため、合計4日間かかることになる。

 深夜の道路を走る車両を積んだトレーラーは、重量約45トン、全長約30メートルになる。先導車を含めると、車両1両につき約100メートルもの隊列を組むことになると、かなり大掛かりである。

 TX-2000系(増備車両)新車両の特徴は、外観正面にあるスピード感あふれるシャープなVライン。そして、側面に入った白赤ラインだ。それにより、ホーム柵の識別がしやすくなるという。

 内装面では、つり革の増設をしている。朝・夜間、女性専用車となるつくば方面先頭車ではつり革を5センチ下げ、つかまりやすくする工夫がなされている。また、各車両の優先席には、背もたれに「優先席」と書かれている。

 乗降口ドア入り口部分のゴムは、少々硬いものに変更し、鞄やベルトなどが引き込まれにくくなっている。また、沿線の駅や車内で無線LANを使用することが可能なように機器も設置している。

 首都圏新都市鉄道「つくばエクスプレス」は、無線LANを使用したサービスを実施するなど、今後も多様なサービスを味わえる鉄道として大いに期待されている。

(記者:勢 芳明)

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