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2008年06月05日(木) 11時40分

まだハコモノをつくるのか、宮崎市!オーマイニュース

 これまでに、地域コミュニティ税導入をめぐる問題、市議会議員海外視察問題、パソコン使用料徴収問題、祇園スポーツパーク問題、エコクリーンプラザ問題など、宮崎市政に関する問題をオーマイニュースで取り上げてきた。

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 私たち宮崎市民は、東国原英夫知事の誕生で宮崎県政に目が行き過ぎ、もっと身近な政治である宮崎市政に注目することが少なかった。地域コミュニティ税に関しては、1年前から動きがあったが、実際に市民が立ち上がったのは、導入を決める直前のことであった。

 私たち市民の市政に対する監視の目が甘かったこともあるが、それ以上に、宮崎市は、本当に宮崎市民のことを考えた行政を行っているのだろうかと思わせる、新たな問題が浮上した。

 宮崎市が進めている、中心市街地事業の1つの計画が、実現した。

 6 月1日、宮崎市と老舗デパートが共同で整備を進めてきた大型立体駐車場「Y・YPARK(ワイワイパーク)」がオープンした。地下1階、地上10階、収容台数428台である。宮崎市は国の「まちづくり交付金」の補助を受け、総事業費約20億4000万円をかけて建設した。例の道路特定財源である。

 また、宮崎市は、総工費約19億6000万円をかけ、市の文化交流施設「アートセンター(仮称)」を併設した複合商業ビルの建設を進めている。来年8月の完成予定だが、宮崎市が目指しているのは、「橘通りの公園化」である。地元では、「またどこかにハコモノをつくるのではないか?」とささやかれていたが、それが現実となった。

 地元民放の宮崎放送が伝えたところによると、宮崎市は、ワイワイパークと同じ規模の立体駐車場を、宮崎市総合体育館の近くに建設することを明らかにしたのである。これには驚いたというか、あきれてしまった。まだつくるのか……。

 鉄筋コンクリート4階建てで、駐車台数は455台。総事業費は、約9億2000万円で、来年6月の完成を見込んでいる。体育館近くには別の駐車場があるのだが、手狭になったということと、市町村合併で体育館の利用者が増えたことで、立体駐車場の建設を決めたらしい。また、台風災害の避難場所として、備蓄倉庫も併せて建設するということである。

 この大型立体駐車場の予算案は、6月9日から開会する6月定例議会に提案されることになっている。地域コミュニティ税の時と同様、市議会を傍聴し、執行部や市議会の対応を見守っていきたい。

 どこの自治体も財政が厳しい中、なぜ宮崎市はこうもハコモノづくりを進めようとしているのだろうか。

 これまでの宮崎市が絡んだ問題を振り返ると、今の宮崎市政はどこか変である。そう感じているのは私だけだろうか。

(記者:大谷 憲史)

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