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2008年06月05日(木) 12時00分

インターネットを使った 高齢者の出会い事情とは?R25

「オンラインで恋人を探す高齢者が増加中」。——先日こんな報道を見かけた。正直、同居するウチの祖父の生活ぶりからはあまりイメージが沸かないんですけど…。というわけで、高齢者の恋愛・性の事情に詳しい高柳美知子氏にお話を聞いてみた。

「人はいくつになっても恋愛をします。日々の生活に追われ、その気持ちが心の奥に隠れがちな人が多いのですが、きっかけがあればそれは表面に出てきますから。例えば、『冬のソナタ』などの純愛を描いたドラマを観て、恋する気持ちを思い出したという人もいれば、入院中に気づいたら看護師に恋をしていたという人もいる。きっかけは人それぞれなんです」

年を重ねても、恋への気持ちは若いころと変わらないってことか。しかし、本当に出会いを求めてネットを利用する高齢者が増えているのだろうか?

「61歳以上の会員数が急激に伸びてきていますね」というのは、オンライン結婚・恋人探しサービス『マッチ・ドットコム ジャパン』の桑野克己社長。恋愛を含め、高齢者のライフスタイルが多様化したこと、そして60代の半数が現在ネットを利用(「情報通信白書」平成19年版より)していることに要因があるという。

「若いころは、学生時代の友人とのつながりなどで異性と知り合う機会が少なくありませんが、高齢になると周囲の環境も変化し、そのような機会が激減します。そこで、若いときのように“足”で稼げなくなった出会いの場を、今の高齢者はネットに求めるようになったのだと思います」

今後、高齢者の人口が確実に増加する日本。果たして、インターネットでの出会いを希望する高齢者は今後も増えていくのか? 桑野社長は、社会意識の変化がポイントになると見ている。

「日本では、“ネットでの恋人探し=出会いが少ない人が利用するもの”という見方をされがちです。欧米ではこれとは対照的に、ネットを使えばお互いの趣味や価値観などを絞り込めるので、恋人探しの有効なツールとして気軽に利用する人が多い。日本にもこういう価値観が広がれば、ネットで出会いを探す高齢者はもっと増えるかもしれませんね」(同)

ネットの普及によって、あらゆる面で大きく変化してきた現代社会。——50年後、PCの前で必死こいて出会いを探しているワシたちってどうよ?…な〜んて自問自答してたりして。
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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