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2008年06月04日(水) 01時26分

「闇サイトで知り合う」 埼玉の発砲立てこもり容疑者朝日新聞

 埼玉県川越市で3日に起きた発砲立てこもり事件で、乗用車内で拳銃自殺を図った金子謙容疑者(55)は搬送先の病院で死亡が確認された。この現場の北約25キロにある同県鴻巣市のパチンコ店で同日未明、約680万円が強奪された事件について、逮捕されたもう一人の長谷部伸一容疑者(43)は県警捜査本部の調べに関与を認め、「携帯電話の闇サイトで4、5日前に知り合ったばかり。仲間を募集していて呼び出された」と供述。2人は互いの名前を知らなかったという。

 立てこもりから8時間を超えた午前11時40分すぎ、県警特殊事件対応部隊員が車を取り囲んだ。

 「時間をやるから少し考えろ」「分かった」「落ち着いて話を聞け。拳銃を置いて出てこい。わかっているな」

 こうしたやりとりの直後、金子容疑者は拳銃トカレフを右こめかみに当てて発砲。隊員らは助手席のドアを開けて突入し、銃刀法違反(加重所持)の疑いで現行犯逮捕、救急車で川越市内の病院に搬送した。だが、銃弾は頭を右から左に貫通し、間もなく死亡が確認された。

 捜査本部によると、拳銃は金子容疑者が回転弾倉式とトカレフの2丁、長谷部容疑者がペンシル型を1丁所持していたという。金子容疑者が3丁とも用意したとみて調べている。

 一方、長谷部容疑者は「千葉で女性と暮らしていたが、今年に入り、家賃滞納で追い出された」と話しており、以前、このパチンコ店で働いたことがあったという。

 細田正男・捜査1課長は金子容疑者の自殺について「生存で確保したかったが非常に残念」と話した。

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