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2008年06月03日(火) 08時00分

「支援申し出ある」新銀行東京、提携先模索産経新聞

 平成20年3月期決算で167億円の最終赤字を計上し、累積損失が1016億円にまで膨らんだ新銀行東京の津島隆一代表執行役は2日の決算発表会見で、「外資系も含め2、3社から支援の申し出があった」と明らかにした。石原慎太郎東京都知事は新銀行の再建について「(単独再建は)難しい」との認識を示しており、新銀行も今後、提携先探しを本格化させるとみられる。

 また、同行は今後、都と連携した新規事業の立ち上げを急ぐほか、弁護士などでつくる経営監視委員会の会合を近くスタートさせ、2月に策定した再建計画の進捗(しんちょく)状況を第三者の立場で監視させる方針だ。

 ただ、新銀行には金融庁が5月16日から、同行発足後初となる立ち入り検査を開始。現在、財務内容の健全性や経営陣の企業統治、法令順守体制などについて厳しく点検している。今回の決算には金融庁検査の不良債権査定を受けた内容は反映されておらず、現時点で同行の査定が妥当かどうかは定かではない。

 仮に金融庁が不良債権処理額の大幅な積み増しを求めれば、新銀行の再建計画が修正を迫られる可能性があるほか、提携交渉が難航する恐れもある。

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