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2008年06月03日(火) 17時09分

改正道交法の下、後部シートベルトが無い車は?オーマイニュース

 6月1日より施行された改正道路交通法によって、妊婦を除き、自動車の後部座席でのシートベルト着用が義務付けられた。

 だが私は、これで後部シートベルト非着用による死者が減り、解決していくという楽観的な見方に疑問を抱いている。なぜかと言えば、日本にはまだ後部座席にシートベルトを設置していない車種があるからだ。例えば、バンの自動車の後部座席は折りたたみ式になっており、回転収納出来るものが多い。

 「バンの後部座席には、主に荷物しか積まないから」と言い張られれば、たまに人が乗ることがあっても、購入の段階で、簡単に後部座席にシートベルトが無い車になってしまう。

■関係各所の声

 この点に疑問を抱いた私は、各所に電話で意見を聞くことにした。が、国土交通省に問い合わせたところ、「そういう車があってもおかしくない」という返答。私の印象としては、この件についての関心はあまり高くないように感じられた。

 翻って自動車メーカー。今回、トヨタとマツダに問い合わせたのだが、この件に関して真剣に考えていると感じたのはマツダだった。マツダはバンタイプの車種、「ボンゴバン」については、グレードがある程度高い(GLグレード)ものから、折り畳み式の後部座席にも、後部シートベルトを標準装備にしているという。それ以下のグレードの「中位ボンゴバン」については、「今後、お客さまの要望で、取り付けも可能にするオプションの扱いでの検討も考えたい」との返答だった。

■後部シートベルトの「これから」

 今後、バンタイプの自動車の後部シートベルトがどうなるかは、一般の日本国民の意識が大きく影響してくると思う。自動車メーカーの中でも、マツダのように検討への変化が起きていることも理解できた。

 私は、バンタイプとはいえ、後部にシートベルトがない状況下で人を乗せるのはおかしいと考えている。自動車メーカーの対応によっても変化があるし、レンタカーにもそれは言えることだ。少しでも、人を乗せる可能性がある車ならば、後部シートベルトは必要なのではないだろうか。

(記者:谷口 滝也)

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