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2008年06月03日(火) 17時02分

消費生活センター:増える消費者金融相談 過去最高1472件−−昨年度 /高知毎日新聞

 ◇多重債務など、弁護士らと面談強化
 昨年度1年間で、県立消費生活センターに寄せられた相談のうち、消費者金融に関する相談が前年度より10%近く増え、1472件と最も多く、記録が残る97年以来、過去最高となったことが分かった。同センターは昨年9月から消費者金融などで多重債務に陥った人向けの相談体制を強化。弁護士らとの面談へ確実に結びつけることにより、「相談が増えたのでは」とみている。
 同センターのまとめによると、相談受け付け総数は6953件で、1万件を超えた04年度をピークに減少している。相談の内訳別では、消費者金融に関する相談が前年度比132件増で最も多く、次いで多重債務の相談(消費者金融と重複あり)が前年度比283件増の1119件だった。このうち弁護士や司法書士への相談につながったのは368件だった。
 架空請求は1115件。04年度をピークに減少しており、前年度比でも623件減った。しかし、昨年11月ごろから再び増加。はがきを使った請求では「見覚えのない請求で裁判を起こされた」などの相談内容が多く、初めて請求が届いてびっくりして相談してきたケースが多かったといい、同センターは「業者が新しい名簿を入手したのでは」と推測している。また、携帯電話のメールを使った請求に関する相談も前年度の約10倍となる107件に急増している。
 このほか、消費者に出資金を募るマルチ商法も前年度比23件増の130件となり、同センターは「一定の退職金を持っている団塊の世代を狙ったケースも増えている」と分析している。
 同センターの消費生活相談は、平日午前9時〜午後4時45分。受付電話番号(088・824・0999)へ。【服部陽】

6月3日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080603-00000258-mailo-l39