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2008年06月02日(月) 10時33分

「豚の顔皮」=「チラガー」まで食べるたくましい文化オーマイニュース

 同じ「日本国内」でありながら、これほど多様な文化にかこまれた沖縄は、今とても斬新な風を送ってくれる場所だと、つくづく感心してしまった。

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 東京のスーパーで買う食材といったら、魚の「切り身」とか、肉の「スライス」とか、とても原型を留めていないものばかりである。かろうじて魚などは丸のまま売られているのも見かけるが、まさか「豚の顔」そのものを売っているところは、おそらく東京にはないだろう。

 沖縄の那覇市にある「那覇公設市場」では、ありとあらゆる食材が売られており、東京ではめったに見られない部位の肉などもあって驚いてしまう。ここでは1階で魚や肉が売られていて、好きな魚を選ぶと2階の食堂で料理してくれる。

 食堂はとても“アジアンティック”で、かたわらでみやげ物が売られていたり、食堂が何軒もあったりして、ちょっと異国に紛れ込んだような雰囲気がある。

 魚もまるで熱帯魚のように色鮮やかで、“イラブチャー(あおぶだい)”や“グルテン(たかさご)”など旬の魚が売られている。

 肉といえば、沖縄ではほとんどの部位を食することで有名だ。“テビチ(豚足)”、“ミミガー(豚耳の皮)”、“チラガー(豚の顔の皮)”など、本州にいたらおそらく一生食べないものだと思う。内蔵をゆでて細かく刻んだものもグラム単位で売られていて、ここでは豚のあらゆる部位が売られていると思われる。

 公設市場内を歩くと、沖縄名産品はもちろんのこと、近所のお母さんたちがたくさん集まっている、“そうざい売り場”など生活に密着したものが多くある。所々には、ちょっとした食事がとれるような食堂もあり、表側の国際通りにはない庶民文化を感じることができる。

 また、沖縄といえば“泡盛”。とても強いお酒と思っていたが、地元の人はたくさん水を入れて水割りにして飲むらしい。ずいぶんクセのある酒かと思っていたが、芋焼酎よりはあっさりとしていて、かえって飲みやすい。オリオンビールもおいしく、普段ビールを飲まない筆者ではあるが、苦味がなくすっきりとした味なので沖縄に滞在中よく飲んだ。たぶん、連日30度近い暑さのため、よりビールがおいしく感じられたのかもしれない。

 リゾートといえば、グアム、サイパン、ハワイなどを思い浮かべる人が多いだろうが、沖縄にはビーチも多くあり、食べ物もおいしくて健康的、人々も親切で感じがいい、ということを考えればなにもそんな遠くまでいかなくても、充分国内で遊べると感じた。

(記者:工藤 和江)

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