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2008年06月02日(月) 09時45分

野口みずき 菅平で「鋼の足」を作るデイリースポーツ

 北京五輪で女子マラソン史上初の五輪2連覇を狙う野口みずき(29)=シスメックス=が1日、合宿先の長野県菅平高原で練習を公開した。今月中旬から予定していた昆明合宿を取りやめ、中断を挟み下旬まで菅平で引き続き調整することも決定。自らの名が付いた「野口みずきクロカンコース」もある起伏の激しい土地で、北京の硬い路面に対応する“鋼の足”を作り上げる。
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 連覇への最大の難敵となりそうな北京の硬い路面に対抗すべく、野口が菅平の地で“鋼の足”を作る決意を固めた。今合宿終了後に一度帰京するが、中旬から予定していた昆明合宿を取りやめ、再び菅平で調整することが決定した。
 これまで直前に昆明を取り入れずにマラソンに臨んだのは05年ベルリンマラソンだけ。しかし、これまで築き上げてきた必勝ローテを崩しても余りある利点がこの地にはある。
 菅平は標高こそ1300〜1600メートルと昆明の1800メートルには及ばないが、起伏に富んだ地形は平たんな昆明にはない。特にアテネ五輪金メダル獲得後に名付けられた「野口みずきクロスカントリーコース」は広瀬コーチによると「どこよりもキツい」という。特に足に負担がかかるストライド走法を駆使する野口にとって、硬い路面の衝撃に耐えうる筋力をつけるにはもってこいの場所だ。
 すでに野口はこの日までに40キロ走1本、30キロ走2本、20キロのクロスカントリーを3本消化。自身も「アップダウンをふんだんに盛り込んでる。路面の硬さを意識した」と練習の意図を説明。
 公開日の日は30キロ走を1時間49分8秒で走破。駆けつけた報道陣の多さに「レースのフィニッシュみたいだった。ちょっと本番を意識した」と笑顔も見せた。「練習はどこでもやろうという心構えはできてる。なんでもこいって感じですね」。前人未到の女子マラソン2連覇へ、今はガッチリ足元を固める。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080602-00000014-dal-spo