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2008年06月01日(日) 19時59分

四川で14人乗り救援ヘリ不明朝日新聞

 【成都=古谷浩一】中国中央テレビは1日、四川大地震の震源地である四川省ブン川県映秀付近で5月31日午後、救援活動にあたっていた人民解放軍の輸送用ヘリコプターの行方が分からなくなった、と伝えた。ヘリには乗員と搬送中の負傷者ら計14人が乗っていた。

 同軍の約4千人が捜索に当たっているが、現場は深い森林に覆われ、ヘリは発見されていないという。

 地震後、軍の救援活動で大規模な事故が明らかになるのは初めて。新華社通信は、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席自らが捜索強化の指示を出したとも伝えた。ヘリは成都軍区所属で同省理県に防疫関係の専門家を送り届ける任務の帰路だった。事故当時、現場付近の上空は濃霧のうえ気流が乱れていた。

 一方、「土砂ダム」ができ、下流地域の住民約2万人が避難をした四川省北川チャン族自治県の唐家山の排水作業は1日夜の時点でまだ行われてない。中国政府の1日の発表によると、四川大地震による死者は6万9016人、行方不明者は1万8830人に上った。

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