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2008年06月01日(日) 08時22分

愛知・豊田の高1殺害 犯人、刃物使った可能性も朝日新聞

 愛知県豊田市で5月、愛知教育大付属高1年の清水愛美さん(15)が遺体で見つかった強盗殺人事件で、被害者の首に巻かれていたビニール製の粘着テープの切断面が、鋭利な刃物で切ったような跡であることが、愛知県警特別捜査本部の調べで分かった。粘着テープだけでなく、刃物もあらかじめ用意し、女子高生を脅す凶器として犯人が使った可能性もあると、特捜本部はみている。

 調べでは、被害者の女子高生の首には幅3.8センチの黒い粘着テープが緩んだような状態で7重に巻かれていた。テープの長さは4メートル近くあり、その端には鋭い刃物で断ち切ったような跡が残っていたという。女子高生は口をタオルでふさがれた上からテープを巻かれたとみられる。

 女子高生の左手の人さし指には、鋭利なものによる1センチほどの切り傷が1カ所あった。特捜本部は、乗っていた自転車が倒れた際に指が接触してできたものか、犯人の刃物が当たってできた傷か慎重に調べている。

 テープは本体が現場には残っていなかった。このため、現場に遺留された分の鑑定を進め、商品種別や購入先の特定を急いでいる。

 テープのほか、同県岡崎市内に捨てられた女子高生のかばんなどからも、犯人のものと見られる指紋は検出されていない。毛髪などの微物や足跡などにも手がかりはないという。

 2日には事件発生から1カ月を迎える。特捜本部は不審者や類似事案などの情報を精査し、犯人の手がかりを探している。

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