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2008年05月31日(土) 21時44分

台湾国民党トップの訪中終了 際立った「相思相愛」朝日新聞

 【上海=野嶋剛】台湾の与党国民党、呉伯雄(ウー・ポーシュン)主席は31日、訪中を終えた。28日の国共トップ会談で中台対話の早期再開に合意すると、翌日には、台湾の対中国窓口「海峡交流基金会」の江丙坤理事長の11日からの訪中が正式発表されるなど、十分な事前の調整をうかがわせた。陳水扁(チェン・ショイピエン)総統時代とがらりと変わった「相思相愛」が際立った。

 呉氏と胡錦濤(フー・チンタオ)・中国共産党総書記(国家主席)は互いを「中華民族」と「同胞」と呼び合って中台の共通性を強調。6月の対話再開、7月上旬の初の中台直行チャーター便運航開始など、関係改善の日程に合意した。胡氏は8月の北京五輪に呉主席を招いた。9月には台湾にパンダ2頭が贈られる見通しだ。

 党主導の急速な中台接近に対し、李登輝元総統が「中台は(政府間の)一つのパイプでやるべきだ」と述べるなど批判も出ているが、経済界は「中台の改善は台湾ビジネスの発展」と歓迎している。

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