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2008年05月31日(土) 00時00分

高松塚壁画、一般公開始まる 72年の発見後初 奈良朝日新聞

 奈良県明日香村の高松塚古墳(特別史跡、7世紀末〜8世紀初め)の国宝壁画の一般公開(事前申込制)が31日、村内の修理施設で始まり、初日は約380人が訪れた。1972年の発見後、壁画が一般を対象に公開されるのは初めて。6月8日までの9日間、実施される。

高松塚古墳壁画の一般公開で修理施設に入る人たち=31日午前、奈良県明日香村、小玉重隆撮影 一般公開された高松塚古墳の壁画=31日午前、奈良県明日香村、代表撮影 【提供元キャプション】一般公開された高松塚古墳の壁画=奈良県明日香村で5月31日午前9時50分(代表撮影)

 主催の文化庁が1日あたり約500人を先着順で募集したところ、最終的に全国から約1万3千通の応募が寄せられた。期間中、計約4870人が訪れる予定だ。見学者は事前に時間が指定され、午前9時前から十数人ずつが順番に施設内に入った。計16枚の石材が上向きに置かれ、「飛鳥美人」と呼ばれる女子群像や白虎、玄武などが描かれた壁画をガラス越しに約10分間ずつ見学した。

 同古墳では01年以降、石室内の各所でカビが発生。極彩色壁画が劣化し、修理のため昨年4〜8月に石室ごと解体され、修理が続いている。同庁は「今後も年1回は公開を続けたい」としている。(渡義人)

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805310046.html