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2008年05月30日(金) 00時00分

採血器具の針交換せず使い回し、広島の会社診療所朝日新聞

 採血器具の使い回し問題をめぐり、広島市は30日、同市安芸区の日本製鋼所広島製作所の診療所が、針の交換をしないまま同種の器具を同社や関連会社の従業員ら計9人に使用していた、と発表した。うち1人は以前、C型肝炎ウイルスに感染していたが、現時点で二次感染は確認されていない。針交換をせずに使い回しをしていたのが明らかになったのは、島根県益田市の診療所に次いで2例目。

 広島市によると、使い回しをしていたのは昨年12月下旬〜4月中旬。9人の中には医療関係者3人が含まれていた。採血をした看護師は「自動的に針が交換される仕組みと思いこんでいた」と説明しているという。

 広島県内ではほかに庄原、海田、福山の3市町が06年以降に開いた健康イベントなどで計194人に使い回しをしていたことが新たに判明。いずれも針は交換していたが、肌に触れる針周辺部はアルコールでふいただけだった。

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 兵庫県は30日、川西、猪名川、高砂、三木、相生、赤穂など13市町が89年以降に開いた健康教室などで少なくとも1807人に同種の器具の使い回しをしていたと発表した。いずれも針交換をし、針周辺部をアルコールで消毒していたが、相生市は消毒をしていなかった。

http://www.asahi.com/kansai/kouiki/OSK200805300108.html