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2008年05月29日(木) 19時57分

2カ月前から計画、下見も あきる野姉弟殺害朝日新聞

 東京都あきる野市の資産家の姉弟を殺害し、現金などを奪ったとして、警視庁は29日、元同市職員沖倉和雄(60)と土木業伊丸岡頼明(64)の両容疑者を強盗殺人容疑で再逮捕した。沖倉容疑者が約2カ月前に事件を計画し、直前に伊丸岡容疑者を誘って実行したという。

 殺害されたのは調布市立図書館職員大福(おおぶく)康代さん(54)と弟の無職広和さん(51)。五日市署捜査本部の調べでは、両容疑者は4月9日午後8時ごろ、大福さん宅に訪問客を装い侵入し、広和さんにナイフを突き付けて両手足を粘着テープなどで縛り、康代さんを待ち伏せ。約2時間後に帰宅した康代さんも同様に縛り、現金約35万円やキャッシュカードなど計35点を奪ってカード類の暗証番号を聞き出したうえ、2人の頭部にポリ袋をかぶせるなどして窒息死させた疑い。

 沖倉容疑者が07年1月ごろ、マージャン仲間から「市に土地を売って大金を持っている家がある」と聞いた。同容疑者は借金苦から今年2月ごろ事件を計画し、「古い家の写真を撮りたい」との口実で大福さん宅に入り込み、下見していたという。

 沖倉容疑者は「顔を見られていたので殺すしかないと思った」と供述。殺害に使ったポリ袋は事前に用意していた。同容疑者は事件翌朝、調布市役所に広和さんになりすまし「姉は今日休む」と電話。殺害後、康代さんの車を最寄り駅そばの駐車場に戻すなど、2人の生存を装う工作をしていたという。

 東京地検八王子支部は29日、両容疑者を死体遺棄罪で起訴した。

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