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2008年05月29日(木) 19時57分

中国、自衛隊機受け入れに前向き姿勢表明朝日新聞

 【北京=峯村健司】日本政府が検討している四川大地震の被災地支援のための自衛隊機派遣について、中国外務省の秦剛副報道局長は29日の会見で「各国の政府や軍が緊急援助物資の提供をしてくれるならば我々は歓迎したい」と述べ、受け入れに前向きな姿勢を示した。時期や方法について両国の防衛当局が協議を進めていることも明らかにした。

 秦副局長は、米国やロシアなどが軍用機でテントや毛布を運んでいることを紹介し、自衛隊派遣が特別なことではないことを示唆。そのうえで日本側のこれまでの援助や救助活動について「中国人民は大変感激している」と謝意を示した。

 ただ、中国政府は日本に気遣いをみせながら、中国内に根強い反日世論も意識しているとみられる。29日付の国際情報紙・環球時報は日本メディアの報道を引用して「両国の関係者は日本の軍隊が中国に足を踏み入れるのではと心配している」と短く論評した。インターネット上には「中国人は日本の軍隊を必要としていない」「断固拒絶すべきだ」などと反対の意見が出る一方、「被災者支援を考えれば受け入れるべきだ」などの賛成の声もある。新華社通信など主要メディアは報道していない。

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http://www.asahi.com/international/update/0529/TKY200805290279.html