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2008年05月29日(木) 19時07分

日銀、4年ぶりの減益 ドル安で外貨建て資産に損失朝日新聞

 日本銀行が29日発表した08年3月期決算は、ドルの急落によって多額の外為関係損失を計上した影響で、経常利益が前期比34%減の6873億円、一般企業の当期利益にあたる当期剰余金も同17%減の6407億円と、04年3月期以来の減益となった。自己資本への積み増しを除いた国庫納付金は前期比17%減の6087億円となった。

 米サブプライム問題の影響でドル売りが進み、今年3月末の円ドル相場は1ドル=99.75円と前年同期より18円上昇。日銀は外国中央銀行への資金供給などに備えて約5兆円分の外貨建て資産を保有しており、6037億円の損失を計上した。金融システム安定化のため02〜04年に銀行から買い取った株式の売却益が3149億円あったが、損失を補えなかった。

 資産や負債の残高はほぼ前年並みだったが、年度末の短期金融市場の金利上昇を受けて大量の資金供給をしたことから、貸出金が前期比26%増の29兆2153億円、当座預金残高も同22%増の14兆2469億円だった。

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