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2008年05月29日(木) 14時34分

古代ギリシアの楽器復元朝日新聞

 古代ギリシャのつぼに描かれている楽器を復元し、その響きを聴かせる公演が30日午後6時半、東京のブリヂストン美術館である。復元に携わった元国立劇場演出室長の木戸敏郎さんがレクチャー、箏曲家の西陽子が演奏する。

 今回復元されたのは「アングルハープ」という種類の弦楽器。枠となるL字形の木の強度と、斜めに張られた弦の張力のバランスが難しいとされていたが、小さな支柱を木の枠にとりつけることでバランスを調整した。正倉院の古代楽器・箜篌(くご)や古代エジプトのハープを復元した時と同じ手法を用いたという。「遠く隔たった国で、かつて同じ構造力学に基づく楽器がつくられていた。文化の伝播(でんぱ)を探る新たなきっかけに」と木戸さん。

 曲は三輪真弘「蝉(せみ)の法」。2500円。ブリヂストン美術館(03・3563・0241)。

http://www.asahi.com/culture/music/TKY200805290176.html