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2008年05月29日(木) 11時53分

ブラジル日本移民100年 軌跡を写真集に朝日新聞

 ブラジルへの移民開始100年を記念し写真集『目でみるブラジル日本移民の百年』(風響社)が出版された。コーヒー園や原生林での過酷な労働、「勝ち組」「負け組」に分かれた戦後の混乱、移住再開と日系人の社会進出など写真約260点と日本語・ポルトガル語による説明で移民社会の歩みをたどる。

  

 サンパウロのブラジル日本移民史料館とブラジル日本移民百周年記念協会が編集した。編(へん)纂(さん)委員長を務めた森幸一・サンパウロ大教授は「同じ日本人ながらまったく異質な『近代』を歩んだ移民の経験を通じて、日本という国家や国民について考えるきっかけになれば」と話す。

 2011年にかけて全5巻の「ブラジル日本移民百年史」も刊行される。問い合わせは風響社(03・3828・9249)。

 写真展「新世界に渡った日本人」も各地で開催。横浜市の国際協力機構(JICA)海外移住資料館(6月29日まで。ホームページはhttp://www.jomm.jp/)を始め、11月までに名古屋市、盛岡市、北九州市、金沢市など約50カ所で開く予定だ。

http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200805290116.html