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2008年05月28日(水) 22時15分

HV車用リチウムイオン電池、三洋09年末から量産朝日新聞

 三洋電機は28日、ハイブリッド車(HV)用のリチウムイオン電池を09年末から量産すると発表した。独自開発の電池をもとに、独フォルクスワーゲンと制御システムなどを共同開発。グループのアウディが発売するHVに搭載する。

 当初は徳島工場で年間1万5千〜2万台分を生産、10年には兵庫県加西市に建設する新工場でも量産をはじめ、合計で年17万〜18万台分を生産する計画だ。

 現在ニッケル水素電池を供給している米フォード、ホンダだけでなく、他メーカーへの供給も目指す。15年には世界のHV販売が400万台超に達すると予測し、同年までに800億円を投じて生産能力を年間180万台分に高める。HV用の充電池で世界シェア4割を狙う。

 同日公開したHV用リチウムイオン電池は、現在主流のニッケル水素電池に比べ出力が2.3倍、寿命が1.25倍。同レベルの出力なら約6割軽量化出来るという。

 自動車メーカーには「リチウムイオン電池は発展途中」(ホンダの福井威夫社長)と安全性を不安視する声もあるが、三洋の本間充副社長は会見で「ニッケル水素電池とは性能が圧倒的に違うので、投資はすべてリチウムイオンにつぎ込む。充電池で44年間積み上げてきた技術で安全性はしっかり確保できる」と述べた。

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