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2008年05月28日(水) 22時05分

イスラエル首相に事実上の辞任勧告 第2与党党首朝日新聞

 【エルサレム=村上伸一】イスラエルの第2与党、労働党のバラク党首(国防相)は28日、汚職疑惑の捜査が続くオルメルト首相に対し、事実上の辞任を勧告した。首相の与党カディマに早急に新首相を選出するよう求め、それができない場合は連立政権を離脱して早期選挙に持ち込むと警告した。

 労働党が離脱すれば連立政権は過半数を大きく割り込むことになり、オルメルト首相が辞任に追い込まれる可能性が高まってきた。首相はこれまで、「(疑惑で)検察が起訴すれば辞任する」と表明していた。

 バラク党首は28日、エルサレムで緊急の記者会見を開き、「首相が私的問題(疑惑捜査)と並行して、国政に取り組むのは無理だと思う」と断言。職務停止か休職、辞任の選択肢を挙げた。

 首相の汚職疑惑では27日、米国人実業家がエルサレムの法廷で首相への金銭提供の具体例を証言。小切手ではなく現金を要求され、家族の私的旅行の費用や高級ホテルの宿泊費、航空機のビジネスクラスからファーストクラスへの格上げまで肩代わりしたことなどを語った。

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