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2008年05月28日(水) 15時11分

遺棄場所の特定急ぐ 排水管に痕跡なし 江東・女性不明朝日新聞

 東京都江東区潮見のマンションで4月、会社員東城瑠理香(とうじょう・るりか)さん(23)が行方不明になった事件で、警視庁が二つ隣に住む派遣会社員星島貴徳容疑者(33)の部屋の排水管を調べたところ、これまでに切断遺体が流された痕跡は見つかっていないことがわかった。同庁は、今後、下水の処理過程を詳しく調べる一方、マンション外でも遺棄された疑いが強いとみて、場所の特定を進めている。

  

 星島容疑者は暴行目的で4月18日午後7時半ごろ、東城さん宅に押し入ったとして、今月25日、住居侵入容疑で逮捕された。深川署捜査本部の調べに対し、殺害や遺体の切断などを認め、「遺体の一部は細かく切断し、自室のトイレなどに流した」と供述しているという。

 捜査本部は27日までに、星島容疑者宅の排水管や室内の壁などを押収。排水管のU字に曲がった部分などを中心に詳しく調べたが、これまでのところ、遺体の痕跡を示すものは検出されていないという。事件から1カ月以上が経過しているため、捜査本部は管などをさらに詳しく調べるとともに、マンションから先の下水処理の過程も含めて調べる方針だ。

 都下水道局によると、このマンションからの下水は砂町水再生センター(江東区新砂3丁目)で処理される。同センターでは毎日、分離した不純物を焼却するなどして処理しているという。

 星島容疑者は「遺体の一部はごみとして出した」とも供述している。現場マンションのごみ置き場では事件3日後の4月21日、事件後に出されたごみ袋をすべて開いて調べたが不審な点はなかった。

 星島容疑者は「通勤途中などに近くのマンションのごみ置き場など複数の場所に数回に分けて歩いて運び、捨てた」とも話したという。このため捜査本部は現場周辺のごみ置き場などで防犯カメラの映像の分析や聞き込みを進めている。

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