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2008年05月28日(水) 14時44分

【船場吉兆会見】(下)のれんにあぐらかいていました…消え入りそうな声でお詫び(1時25分〜終了)産経新聞

−−他の吉兆グループの反応は
 湯木社長 「昨夜午後10時半から午前零時にかけて、携帯電話で各グループに謝罪と廃業について説明しました。各グループとも『体に気をつけて』『大変やね』などと優しい言葉をかけてくれました」

【写真で見る】 何度あったか分からない…船場吉兆“謝罪会見”

−−今後については
 代理人「民事再生中なので、退職金などについては最優先の手続きになる。破産管財人のもとで手続きが進められる」
−−他の吉兆からの助けは
 湯木社長 「以前、休んでいたとき、従業員らを預かってもらっていました。食の安全に関するコンプライアンスについて、グループ全体で協力態勢を整えていました。各店とも苦労しています」
−−度重なる使い回しで見放されたのか
 湯木社長 「そうではありません。従業員はがんばってくれていました。こうした事態になったのは、私の不徳のいたすところ。胸がいっぱいです」
−−廃業に至った最大の原因は何だと思うか
 湯木社長 「暖簾にあぐらをかいていたと思います…」
−−最初の偽装発覚のときに心底の気持ちからの対応をしていれば、廃業にまで追い込まれなかったのでは
 湯木社長 「その食品偽装の衝撃で…。わたしの気持ちですけれど、何度かご理解を得られたような感じで。1月、2月、3月と予約状況も上向いて…」
《前を見ることができず、聞き取れないほどの声で言葉を発する湯木社長。ハンカチで頻繁に鼻をぬぐう》
−−5月2日の発覚から1カ月近くたっている。もっと早く決断できなかったのか
 湯木社長 「内部調査とか、ありましたので…」
−−以前からの使い回しについて本当に知らなかったのか
 湯木社長 「調理場におりました者がどのような経緯だったのか…。仕分けしていたことは気づいておりましたが」
《苦しい説明が続く。追及する記者の質問を代理人弁護士がやんわりとさえぎる場面も》
−−今後どんな風に生きていくのか
 湯木社長 「そうですね。今はご迷惑をかけた方に…償いをさせて頂いて、ご迷惑が少しでも軽くなるように、それだけを考えています…」
《涙があふれ止まらない湯木社長》
 湯木社長 「…。今は自分のことを考える余裕がございません。お取引先の方に迷惑をかけて、そのことで、頭がいっぱいでございます」
−−体調はどうか
 湯木社長 「体調は今は張り切ってますから、どこか悪いということはございません」
《この言葉を最後に。午後2時5分、会見は終了。湯木社長は5秒近く深々と頭を下げ、会見場を後にした》

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