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2008年05月28日(水) 12時24分

「自業自得や」 船場吉兆廃業に厳しい声産経新聞

 「自業自得だ」。廃業を決めた高級料亭「船場吉兆」(大阪市中央区)の本店前には28日、早朝から多くの報道陣が詰めかけた。出勤する従業員らが足早に従業員入り口へと向かう中、本店近くの人々からは、手厳しい声が聞かれた。

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 午前9時半ごろ、本店に代理人2人が相次いで姿を見せて廃業を認めた。
 しかしそれ以外の問いかけにはほとんど答えず、「これから(廃業について)従業員に説明する。詳しくは、女将が出席する午後1時からの会見でお話しする」とだけ話した。
 本店前に集まった報道陣に、出勤途中の会社員らも驚きを隠さず、「何があったんですか」などと記者らに問う光景も見られた。
 同店が入るビルの管理会社の女性社員(75)は「えっ、やめるの?女将さんは『死ぬまで店を続ける』と言っていたのに。信じられない」と絶句した。
 しかし同業者の船場吉兆を見る目は厳しく、近くで飲食店を経営する男性(42)は「食材を使い回しをするのは言語道断。その後の対応もひどいし、廃業は自業自得ですわ」などと話した。
 また本店前を通りかかった女性会社員(38)は「最初の段階で、すべてのウミを出すべきだった。あの女将の人柄では、同情の余地はないですね」と厳しい口調で話した。
 一方、神戸吉兆神戸店(神戸市中央区)では従業員数人がいつも通りの様子で開店準備に追われていた。男性従業員は「船場吉兆が廃業しても普段と何も変わりございません」と話していた。
 また、大阪市の神戸吉兆リーガロイヤル店では「グループではありますが資本関係はありません。担当者がいないのでコメントできません」としている。

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