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2008年05月28日(水) 12時00分

洋画の「字幕」と「吹き替え」キミはどっちで見る派?R25

先週末。たまには家でのんびり映画でも見るか…と話題作のDVDを借りてきてフト考えた。この作品、「字幕」と「吹き替え」どっちで見るべき? なんとなく大人向け=字幕版のイメージだけど、吹き替え版なら他のことをしながらでも見られるし、楽だよなあ。モノは試しと両方を見比べてみると、冒頭からセリフが違う。これは一体なぜ!? 映画の配給からDVD販売まで行うソニー・ピクチャーズ エンタテインメントのDVD制作担当者に聞いてみた。

「そもそも字幕と吹き替えでは翻訳者が違うケースが多いんですが、字幕には可読性を考慮し、“セリフ1秒に対して4文字まで”という基本ルールがあります。そのため、決められた字数内で違和感なく読めるように、情報を要約する必要があるんです。セリフ内容のどこを削るか、どう短くまとめるかという点では翻訳者の腕の見せ所ですが、映画全体のセリフのうち60%〜70%も表現できれば良い方なんです」

なんと。オリジナルに近いと思っていた字幕版に、それほどの制約があったとは。

「その点、吹き替え版は元の俳優の声は聞けませんが、原文のセリフを細かいニュアンスまで表現できます。最近では、吹き替えが主流な海外ドラマ人気の影響もあってか、吹き替え版のニーズが非常に高まっているんです。吹き替え用の台本を作り、声優さんをキャスティングして、日本語版の演出家も立てて…と、制作するにはコストや時間もかかって大変なんですが(笑)」

劇場では字幕版のみだった作品も、DVD化に際して日本語吹き替え音声が追加されるケースが増えているという。

「オリジナルの雰囲気を味わえるのは字幕版ですが、固有名詞が多く出てくるコメディ作品は、吹き替え版の方が楽しめるかもしれません。映像にも集中できますしね」

DVDでは、字幕を見ながら同時に吹き替えを聞くこともできる。どうせなら色々な組み合わせを試して、作品を味わい尽くしてみるのもいいかも。
(R25編集部)

日本における字幕・吹き替えの歴史的流れを見る

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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