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2008年05月28日(水) 00時00分

NHK職員81人「気楽に」勤務中の株取引朝日新聞

 NHKの元記者ら3人のインサイダー取引問題で、弁護士ら有識者で構成される「職員の株取引問題に関する第三者委員会」は27日、都内の同局で会見し、05年2月から勤務時間中(休憩時間含む)に株取引を行っていた職員が81人いたと発表した。1月までに同局が独自に行った緊急内部調査では3人しかいなかったが大幅に増えた。同委員会は、当初75人が正直に株取引を認め、その後、6人が調査に虚偽の答えをしていたことが判明したという。81人の所属部署などには「犯人捜しが目的ではないし、任意調査なので」と、公表していない。

 問題の元記者ら3人については、カッパ・クリエイト株とゼンショー株の取引以外にも調査を進めた。同委員会は、インサイダー取引だったかは別とした上で、水戸放送局のディレクターは20件の報道情報システムを利用したとみられる取引が存在したと指摘した。東京の記者については自ら取材した不祥事を利用し、1件の取引を行っており、岐阜の記者についても同システムを使用した取引が1件あった。同委員会は「非常に気楽に何のしゅんじゅんもなく取引していた」と説明した。水戸放送局のディレクターは、調査結果の公表の際、実名を公表しないようにと、同委員会を相手方に、東京地裁に仮処分の申請も行っていたが、却下されたことも明らかにした。

http://www.asahi.com/culture/nikkan/NIK200805280011.html