京都府舞鶴市で府立高校１年の小杉美穂さん（１５）が殺害された事件で、府警は事件発生から３週間となる２８日、小杉さんが事件発生時に着ていたものと同種の衣服などを公開した。小杉さんの母親の春美さん（３７）も情報提供を呼びかける手記と、美穂さんが描いたマンガを府警を通じて公開した。
小杉美穂さんが事件発生時に着ていたものと同種の衣服（右）＝京都府舞鶴市の舞鶴署東庁舎 小杉美穂さんが描いたマンガ＝小杉春美さん提供 小杉美穂さんが描いたマンガ「アカハナのトナカイの夢」の一場面＝小杉春美さん提供公開されたのは、遺体発見現場近くの朝来（あせく）川周辺で見つかった着衣と同種のもの。濃紺で細身のジーンズの上に、灰色のノースリーブのパーカ姿。厚底のサンダルをはき、赤いバッグを手にしている。小杉さんは身長１５４センチで、髪の毛を後ろで束ねたポニーテール姿だったという。
これまでの調べで、小杉さんは６日午後１１時から同１１時半の間に自宅を出た後、７日午前１時ごろにかけて携帯電話で友人や親族と話したり、メールのやりとりをしたりしていたことが判明。遺体発見現場方向に向かう途中の複数の防犯カメラに、同１時から２時台に小杉さんとみられる女性が自転車を押す男性と歩く姿が映っていた。同じ頃、「一緒に歩く男女を見た」など、府警に寄せられた目撃情報は２７日までに計２５９件に上るという。朝来川の現場付近の住民らが６日深夜から７日未明に男女の声を聞いたという証言も１０件寄せられたが、いずれも人物の特定には至っていない。また、激しい暴行に用いられた凶器も見つかっていないという。
公開された小杉さんのマンガは約４０ページ分で、２８ページに及ぶ「アカハナのトナカイの夢」という作品も含まれていた。魔法のオルゴールを手にした中学２年生の女の子が、同級生に恋心を寄せる姿が描かれている。
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〈小杉春美さんの手記〉
今、私は犯人に対する恨み、憎しみ、悔しさで、心が悲鳴をあげています。
美穂だけの事を思い、二人で一杯語り合いたいのに、それさえもしてあげることができずにいます。
私も美穂も、この舞鶴が大好きでした。
誰もが思っている事とは思いますが、このような無惨で酷（むご）い事件は二度と起きてはならない事です。
犯人は、この舞鶴で普通に生活しているかもしれません。
そんな事は絶対に許される事ではありません。
１日でも早く犯人を捕まえて愛娘（まなむすめ）、美穂の無念を晴らさせて下さい。
皆様の１０分の時間を美穂の為（ため）に下さい。
事件の日、自分がどこで何をしていたのか思い出してもらいたいのです。
そして、もし、美穂らしき娘を見かけたのであれば、些細（ささい）な情報でも良いので教えて下さい。
少しでも早く美穂が天国で安心して暮らせるように、心からのお願いです。
美穂の為にご協力をお願い致します。