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2008年05月27日(火) 00時02分

探知犬お手上げ?訓練用大麻を紛失 成田税関が規定違反朝日新聞

 東京税関成田税関支署は26日、成田空港に到着した一般旅客のスーツケースに隠した探知訓練用の大麻樹脂を麻薬探知犬が見つけられず、紛失した、と発表した。その後、同日午後にスーツケースの持ち主がわかり、大麻樹脂も無事に戻ってきた。訓練に一般旅客の荷物を使うことは内部規定違反で、同支署監視部の高橋靖之(のぶゆき)次長は「関係者を厳重に処分する」という。

 同支署によると、25日午後3時半すぎ、空港第2旅客ターミナルの手荷物引き渡し場裏で、香港から到着したキャセイパシフィック航空520便の旅客のスーツケースに樹脂124グラムを隠し、訓練をしていた。隠し場所は、キャスター付きの黒いソフトスーツケースのサイドポケット。樹脂は縦11センチ、横9センチ、幅3センチのスチール製の箱入りで、新聞紙で包んであったという。

 訓練には、職員4人のほか、探知犬2頭が参加。内規では税関のかばんに樹脂を隠すことになっているが、同支署係長(38)が「同じかばんだと、訓練の効果が薄れる」とし、一般客のスーツケースに隠した。過去も一般客のかばんを使ったことがあったが、見つけていたという。

 同支署は、旅客から出された携帯品申告書をもとに、都内のホテルに滞在していた持ち主を突き止めたという。

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http://www.asahi.com/national/update/0526/TKY200805260341.html