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2008年05月27日(火) 01時06分

巨人・ゴンザレス、禁止薬物で解雇 2人目処分朝日新聞

 日本プロ野球組織(NPB)は26日、ドーピング検査で、巨人のルイス・ゴンザレス内野手(28)から覚せい剤の一種のアンフェタミンなどの禁止薬物を検出したと発表した。また巨人は同日、ゴンザレス選手の解雇を発表した。NPBはゴンザレス選手に26日から1年間の出場停止処分を科したが、日本のプロ野球でドーピング違反が発覚し処分が出たのは昨年のガトームソン投手(ソフトバンク)につぐ2人目になる。

巨人・ゴンザレス内野手

薬物使用問題の記者会見で頭を下げる巨人軍の清武代表=林敏行撮影

 検出された禁止薬物は、アンフェタミン、クロベンゾレックス、パラヒドロキシアンフェタミンの3種類。通称「グリーニー」と呼ばれ、中枢神経を刺激して集中力が増すとされる薬物に特徴的に含まれている、という。

 ゴンザレス選手は4月30日の広島戦(東京ドーム)の試合後に検査を受けた。陽性反応が出たことで、NPBが24日に同選手から事情聴取した。本人は「このたぐいの薬だけでなく、その他の錠剤を飲んだ事実はない。03、04年に興奮剤を飲んだことはあるが、グリーニーは飲まなかった」と否定した。25日に再分析をしたが、同じ薬物が検出されたことで、NPBアンチ・ドーピング特別委員会(委員長=根来泰周コミッショナー代行)が処分を決めた。

 ゴンザレス選手は来日2年目で、今季はシーズン途中に1軍に上がって32試合に出場、打率3割7厘、2本塁打、17打点をあげていた。左脇腹痛を理由に23日に1軍登録を抹消されていた。

 ■ゴンザレス選手の話 言われている薬を飲んだことはまったくない。異議申し立ての権利を行使したいと思っている。

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 〈グリーニー〉 薬物の俗称。緑色のカプセルに入っていたのが名前の由来とされる。覚せい剤の一種であるアンフェタミンなどの中枢神経刺激薬と推測されている。アンフェタミン類は疲労軽減などの効果の一方で、強い依存性があり、幻覚や幻聴を引き起こしたりする。一般的に、体内残留期間は4日前後といわれる。日本では法律で規制されている。世界反ドーピング機関も禁止薬物に指定しており、大リーグでも06年から禁止薬物に加えられている。

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