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2008年05月27日(火) 01時03分

「PT案はたたき台」歳出削減、かわす橋下知事朝日新聞

 大阪府議会で26日、改革プロジェクトチーム(PT)が大幅な歳出削減案を発表して以来、初の代表質問があった。自民、民主両党から「何を削減するのか」と再三問われた橋下徹知事は、「PT案はたたき台」「私が最終判断する」と繰り返すのみで、議論はかみ合わなかった。

 PTは財政課などの職員11人で構成し、4月に総額1100億円の財政再建案を発表。これまでの5月議会は議長選挙や常任委員選任などのために開かれており、代表質問は横山ノック知事(当時)が所信表明をした95年以来。PT案への反響が大きいことから「何も質問しないわけにはいかない」(公明府議)として、主要会派が代表質問をすることになった。

 この日の一番手、与党・自民党の浅田均府議は、セーフティーネットの施策は削減すべきではないと主張し、「知事は、私とPTのどちらに理があると思うか」と見解をただした。これに対し橋下知事は「目指す方向は一致している」としつつ、「今の段階では言い切れない」との答弁に終始した。

 一方、野党・民主党の関守府議から、橋下知事が示した352億円の人件費削減案について「一律カットは最悪の選択だ」と指摘されると、「確かに禁じ手で不徳の致すところ。ただ、給料を下げずに人件費総額を抑制するシステムがあるならぜひ教えてほしい」と述べ、逆質問する場面もあった。

 橋下知事はまた「PT案は今の収入の範囲での住民サービスの基準になる。府民や議会の意見を踏まえて、最終的に6月の予算編成に対応したい」と答弁。6月上旬に府の最終案を発表する考えだ。

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